マカオやシンガポールのランドカジノでマネーロンダリングが横行しているのは有名ですが、オンラインカジノも例外ではありません。
犯罪などで集めたお金をオンラインカジノを経由して「ギャンブルで勝ったお金ですよ」と身元の明らかなお金にしているわけです。
実際に「日本の詐欺グループがオンラインカジノでマネーロンダリングしている」という話もあるほどですからね。
カジ子
実際に身近なところで行われているんだね。
カジ男
今回はマネーロンダリングの仕組みと、実際に日本でもあった詐欺でどのようにオンラインカジノを使ってマネーロンダリングされたのかを解説します。
あなたも犯罪に巻き込まれないように知識として覚えておいてください。
目次
マネーロンダリングの仕組みとは?
マネーロンダリングの仕組みは↓の図で表すことができます。
要素は大きく3つに分けることができますね。
- プレイスメント
- レイヤリング
- インテグレーション
それぞれ詳しく解説していきます。
プレイスメントで資金洗浄開始!
汚いお金を洗浄する最初のステップがプレイスメントです。
プレイスメントは資金を小分けにして、色んなところに振り分けるステップですね。
例えば、小口で複数の銀行に入金したりカジノに持ち込んだりします。
巨額のお金を1つの銀行に入金するのは怪しまれるので行いません。
まずは資金を色んな所に振り分けることが最初のステップです。
レイヤリングでお金の流れを複雑に!
レイヤリングはお金の流れを複雑化することです。
カジ男
例えばマカオのカジノはマネーロンダリングの温床ともいえる場所です。
素性を明らかにできない資金が大量に持ち込まれていていますが、帰る頃には「カジノで勝ったお金」といい張ることができます。
レイヤリングの工程が複雑であるほど効果は高いです。
海外の銀行に送金したり、不動産や金融商品の売買を繰り返すことでお金の流れを複雑化し、犯罪絡みのお金であることを隠します。
正当な取引でお金をやり取りしているように見せることが目的です。
インテグレーションで資金回収!
最後は資金を回収するインテグレーションですね。
取得した不動産や美術品を売却することで最終的に現金化します。
「汚いお金」→「マネーロンダリング」→「キレイなお金」となりマネーロンダリングは完了です。
実際のマネーロンダリングは闇が深すぎる
マネーロンダリングの仕組みを簡単に説明しましたが、実際に世界で行われているマネーロンダリングは規模が違います。
税率の安い国にペーパーカンパニーを作り、会社間の取引に見せかけながら資金洗浄を行っている話もあり、他にもここでは書けないような超ブラックな方法もあるようです。
正直、僕の頭ではついていけません(笑)
「まぁ、マネーロンダリングなんて庶民の僕には関係のない…」と思っていたのですが、実は日本国内の身近なところでマネーロンダリングは行われている可能性が高いです。
実際にはどのような方法で行われているのか?について次の項目で紹介しますね。
オンラインカジノでマネロン?!プリカ詐欺の手口!
マネーロンダリングは日本の詐欺グループも行っています。
使った覚えがないアダルトサイトの使用料を払えという、良くある詐欺の手口です。
他にも「占い」や「芸能人に会える」などあらゆる方面で詐欺が横行しているので、引っかかっちゃう方が未だに大勢いますね。
プリペイドカードを使った手口が多く、国民生活センターも注意喚起していますね。
プリカ詐欺に注意!
全国の消費生活センターにプリペイドカードを不正に取得しようとする「詐欺業者」とのトラブル(以下、プリカ詐欺)が複数寄せられています。
引用:http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/soudan_now.html
プリカ詐欺の特徴として現金ではなく「Vプリカやウェブマネーのカード情報を教えろ」という方法をとっています。
プリペイド式のカードであれば足がつきにくいですからね。
Vプリカやウェブマネーのカード情報を手に入れた詐欺グループは、マネーロンダリングする方法としてVプリカ入金対応したオンラインカジノや、ウェブマネー入金に対応したオンラインカジノでプレイしてスグに出金します。
こうすることで「犯罪で集めたお金」を「オンラインカジノで勝ったお金」にできます。
もし身の回りに騙されやすい人がいるようなら、こういった手口を教えて騙されないようにしてあげると良いですね。
Bitcoinなど仮想通貨はマネロンに向かない
仮想通貨はマネーロンダリングがしやすいイメージがありますが、実際はそんな事はないようです。
イギリス財務省のレポートでも、ビットコインがマネーロンダリングに使われる可能性は銀行より低いという結果がでていますからね。
その理由は仮想通貨が不正しづらい↓3つの仕組みがあるからです。
- 仮想通貨は取引履歴が全て残ってしまう
- データを改善することはほぼ不可能
- 口座開設には厳重な本人確認が必要
ビットコインはブロックチェーンという技術を使って取引されているのは聞いたことがあるではないでしょうか?
ブロックチェーンの中に全ての取引データが記録されており、世界中の人が履歴を見ることができます。
カジ男
データを改ざんすることもほとんど不可能なため、マネーロンダリングするには不都合といえます。
さらに銀行が行っている口座開設時の本人確認を、仮想通貨取引業者も行う義務が発生しています。
「犯罪収益移転防止法」という、マネーロンダリングを防止する法律が仮想通貨にも適用になったからです。
これらの理由により、仮想通貨はマネーロンダリングには向いていないといえます。
銀行のマネーロンダリング対策は甘い?
日本の銀行はマネーロンダリングへの意識が低い国といわれています。
FATF(金融活動作業部会)からも、日本政府や国内金融機関はマネーロンダリング対策が不十分と指摘を受けていますからね。
日本は、テロ組織などにお金が流れる資金洗浄(マネーロンダリング)対策が不十分――。資金洗浄の対策を審査する国際組織「金融活動作業部会(FATF)」が昨日(8月30日)、13年ぶりに日本に対する評価報告書を発表。
引用:https://www.joqr.co.jp/qr/article/22228/
日本の銀行は口座開設時や10万円以上の送金を行う際には本人確認を行い、取引記録を保存するなどを行っています。
カジ子
たしかに、海外の人でも一定の条件(長期滞在ビザ・日本滞在6か月以上)を満たせば、日本の銀行口座を作成できるような国です。
日本で働き終えた人が帰国する前の小遣い稼ぎとして銀行口座を売る、なんてことも普通に起こっています。
※口座はマネーロンダリングや振り込め詐欺に使われます。
そういったことへの対策に力を入れていなかった金融機関が甘いと判断されても仕方がないかもしれません。
でも、銀行は今マネーロンダリング対策にかなり力を入れているので以前よりも安全性の高い状況になっているでしょう。
オンラインカジノはマネーロンダリングに使われやすい
現状、オンラインカジノはマネーロンダリングに使いやすいといえます。
日本では詐欺などでVプリカやウェブマネーを手に入れ、オンラインカジノを経由して換金するという手口で行われている可能性が高いですね。
さらに長期滞在ビザで働いていた人の口座を購入することで足がつかないようにしています。
オンラインカジノ側もマネーロンダリング対策はしているでしょうが、100%防ぎきれているわけではないでしょう。
この記事を読んでいるあなたはマネーロンダリングを行うような人ではないと思うので、周りの人が騙されないように「こんな手口の詐欺があるんだってさ」と教えてあげてください。
法律は厳守しよう!オンラインカジノは楽しむ所
そもそもオンラインカジノは勝ったり負けたりと勝負を楽しむ場所です!
マネーロンダリングを考えたり関わったらいけません。
僕らは清らかに健やかにギャンブルを楽しみましょうw